さすらいのハル、異論反論日記

ドラマや映画、漫画やニュースに言いたい放題言わせて頂きます。

逃げ恥最終回感想もどき⑴

       とうとう最終回ですね! この回を見て私が一番気になったのは当初は優位に立っていたみくりが実は「小賢しい女」だった事に大いにコンプレックスを抱いていたこと。平匡さんは自分のコンプレックスを解放してくれたみくりが苦しんでるのを見て、お礼に優しい言葉で助けてあげましたとさ➡︎めでたしめでたしって、それほど平匡大したこと言ってない気がするけど?「面倒臭いのは一人でも二人でも同じ」と慰めたんだろうけど、みくりの言う通りボランティアで彼女が一方的に家事をしたとしたら、疲れているとき家事をサボったら平匡は笑顔で許して自分で家事をするの?最後、東京フレンドパークのパロディで誤魔化してたけど、問題は解決していない気がするのは私だけですか?

    さすがに星野源徳川秀忠役で出てた真田丸パロディはサプライズかつ大爆笑でしたw五円玉ってw

     みくりの小賢しさは私にとっては他人事ではなかった。最終回でちゃんとみくりに感情移入できた気がします。当初は従業員という立場で猫かぶってましたからね。ガッキーみたいに可愛い子が金貰ってるとはいえ御主人様の言うなりの良い奥さんやってるわけですから。「20代女子よ、これみて婚活のお手本にしろよ」的なつまんない話なのかと思ってました。

     が、いい意味で裏切られました。裏ガッキー、つまり私の大好きな「リーガル・ハイ」の黛真知子(ガッキーの役名)にも通じる正論まくし立てるくせに実力伴わない、相手にドン引きされるオンナにみくりちゃんが変身していくんですよね。契約社員時代に役職ないくせに「ああしたらどうですか、こうしたらもっと良くなると思います。」と提案してたんですね、みくりちゃん。私もそういう余計な一言や実力行使が多い方なのでコンプレックスなのわかります。でも平匡がご飯炊いてないことを責めたって、掃除が実はそんなに好きじゃないことだって、皆に好かれない小賢しい女と言われたって、そのままのみくりでいいのに、なんで悩むんだろう。平匡がハグとかチューと引き換えにそれらの自称「欠点」を引き受けたことでハッピーエンドしたけど、まだ少しモヤモヤが残るのでした。

    同時に一つ前の記事に書いたように、私は平匡にはいささか王子様ぽさを感じないんです。代わりに誰なら好きなんだろうと考えたんですが、やはり「リーガル・ハイ」に行き着くんですよね。小賢しい女を叩きのめすには堺雅人演じる性格破綻弁護士(とグーグル検索で出た)古美門研介くらいのスーパーできる男じゃないと破壊力がイマイチ足りません。「私、こうした方がいいと思うんです」「そんな浅はかな考えだから君はいつも敗訴するのだよ黛くん、バーーーーーーカ、バーーーーーーーーカ!」的にね。

    もっとも、みくりもきちんと本来の職である臨床心理士への就職に再チャレンジして仕事を手に入れて、そこで力尽きたら平匡に癒して貰えばいいのかしら。ま、家事については新たな評定と契約が必要になるだろうけれど。平匡はその辺さほど男尊女卑ではないところが長所ですから。

    このドラマで一つ新しい価値観を生み出せたとしたらそれは自尊感情が低い分、今までの常識に囚われない考えを民主的に新しく考えられる所、具体的に言えば男だから、女だからというジェンダーは少しは調整できるし、力関係もどちらが上というわけではない関係を築けることではないかな。

    それでもお弁当のおかずの数とか部屋の掃除の仕方にケチつけるようなら、みくりの言う通り「小賢しくない」と同義か分からないけど学歴も知識も言い返すボキャブラリーもない呑気で天然で可愛くてすっとぼけた(この世界の片隅でのすずちゃんみたいな?)女の子を平匡は嫁にすればいい。

        当初の予想に反しガッキーが可愛いのに学歴こじらせ女だった当ドラマですが、本当にハッピーエンドだったのか、数年後離婚しちゃわないのかなと一抹の不安を予感させなくもない話だと思いました。夜中だし頭も整理されてないので感想はまた変わるかもだけど、とりあえず感想おわり。幸せな気分な人には水を差すようなことを書いてゴメンナサイ。私、みくりの何倍もこじらせてるもので。