さすらいのハル、異論反論日記

ドラマや映画、漫画やニュースに言いたい放題言わせて頂きます。

過保護のカホコ、思いがけず収穫

私は遊川和彦という脚本家が好きではありません。が、今回の過保護のカホコはちょっとハマりそうな予感がします。今さっきその思いをブログに書いたところ全文消えてしまって、もう一度書くのが面倒なんですが、とりあえず広めたいので簡単にまとめ直しています。まずカホコの一生懸命さと主演の高畑充希ちゃんの全力投球な演技力が相まって、見る人を魅了するんでしょうね。親戚のウザさとか人間の表面的な欺瞞と裏の汚い本音というのをオモテ裏がないカホコと対照的に描きたかったんでしょうけど、今回「糸」ちゃんが親戚のウザさについてはぜんぶブチまけてくれました。糸ちゃんが「べっぴんさん」の喫茶店の不幸な女の子と同一人物なころに気づくのに時間がかかりましたが。

 ひよっこで慶応ボーイを演じている竹内涼真君もこっちの作品のほうがはまり役だと思います。バイトを掛け持ちして苦労人なのに、わりとカホコのことは見捨てずに仕方なく構ってしまう。作中に「そんな子犬みたいな顔すんなよ」という台詞がありますが、まさに。充希ちゃんが仔犬か仔猫みたいに幼くて可愛いったらありゃしない。あの危なっかしい走り方、没頭したときの目がいっちゃってる感じとか、あの泣き方とか演技力がないと無理なんじゃないかなあ。高畑充希ちゃんを観察するだけでも一見の価値ありです。竹内君はそれでいてカホコとラブ、ていう展開に安易に持って行かなそうなのも好感ポイントです。

   今後、カホコがどんな進路を選ぶのか、どんなきっかけで母親と決別できるのか、可愛いのと一生懸命しか取り柄のないカホコが、何をこれからどういうやり方で大人になってゆくのか、ついつい次回が楽しみになっちゃいます。二十代ならまだチャンスはたくさんありますから。

     遊川作品は人間の裏は最低だ、とかトラウマや酷い環境で人生どん底、とか(でもそのそこには優しさがあることも)っていうメッセージが全面に出る所が、ドラマには一縷の望みと癒しを求める私には残酷すぎてちょっと苦手なイメージがあったのですが、今回はカホコ演じる高畑充希ちゃんのパワーでその辺カバーできそうです。「純と愛」みたいに最悪にならなきゃいいんだけどね。