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さすらいのハル、異論反論日記

ドラマや映画、漫画やニュースに言いたい放題言わせて頂きます。

地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子はホントにスゴイドラマだ!

 今「逃げ恥」が世間を騒がせていて「逃げ恥ロス」とか言われているけれど、私の方は「えっちゃんロス」なのだ。といっても、第1話〜第5話と先週の分しか見ていないのだけど。

    TBSラジオ文化系トークラジオLife」に投稿して私の意見を取りあげてもらったけれど、逃げ恥のガッキーはまさに男の憧れで、専業主婦のハードルを上げてしまったと思う。同ラジオ放送ではコメディだから割り切って楽しんで観ようという意見が多数派だったが、こんなに社会現象になったらそんなことは言っていられない。可愛くて家事も上手な、しかも臨床心理士のみくりが自己肯定感の低い京大卒の平匡さんを癒すという「仕事」をする話なのだから。学歴も容姿も家事スキルも低めな専業主婦願望の若い女の子はこの先どうしたらいいのだろう?むずキュンとか言ってる場合か?現実を見ろ!周りの結婚できないコミュ障の男に「僕と契約結婚してくれませんか?」って言われたらどうするんだ?

      しかし「校閲ガール・河野悦子」は頑張る意欲のある女子に元気をくれるサプリメントみたいなドラマだ。しかもファッションをサブテーマにしているのとキャプションの多用や着せ替え人形みたいな画を使った演出のおかげで漫画とドラマのいいとこ取りみたいな楽しみがある。

    少女漫画みたいなドラマだけれど、主人公・石原さとみ扮するえっちゃんは男にも女にも平等に容赦無い。相手が上司だろうと憧れのスタイリストさんだろうと、恋をした相手だろうと言いたい事はきっちり言う。えっちゃんの台詞を借りれば「なんかこう、性分っていうか、頭と口が直結してるっていうか、なんか考えていることが口をついて出ちゃうんだよね。なんでなんだろう。」ドラマの主人公の性格設定に、実は精神医学的にやや問題アリな特性を活かすことは今に始まったことではないが、たぶんえっちゃんの性格は発達障害が反映されていると思う。ファッション雑誌「Lassy」への異常なまでの固執と暗記力とか、空気を全く読まずに言いたい事を言ってしまい後悔したり謝ったりするところなどは発達障害の特性と言われても違和感はない。まあこちらも石原さとみが可愛過ぎるから許されるんだけど。

    このドラマで私の心を鷲掴みにしたのは菅田くんではなく編集者の貝塚タコ」八郎。彼が現実社会の良識代表としてえっちゃんと対峙するのだ。第5話の彼の名台詞「何でもかんでも口に出しゃ良いってもんじゃねえんだぞ。それが正しいことであったとしても。」には感服いたしました。ははーっ、仰る通りでございます。

         放っておけば社会から抹殺される運命にあるえっちゃんこと河野悦子が、持ち前の明るさと努力と発達障害にしばしば見られる異常なまでの集中力をフルに発揮して校閲の仕事及び「事実確認」に没頭する様子は観ていて痛快極まりない。たぶん部長や校閲部の仲間に恵まれたという事情もあるんだろうな。これこそ、フィクションの醍醐味。一見、普通のお仕事ドラマと捉えられているけれど、「河野悦子」はハンデだらけの女の子が社会に受け入れられ生き残る奇跡のお話だと思う。来週えっちゃんは憧れのLassyエディターとしての夢が叶うらしいけど、たぶん校閲に自分の生きがいを見出すんだろうな。とにかく逃げ恥ばかりクローズアップされているけどNHKさんもハートネットTVあたりでこのドラマのことも取り上げて欲しいし、世間もこのドラマをもっと高く評価するべきなのではないだろうか。