さすらいのハル、異論反論日記

ドラマや映画、漫画やニュースに言いたい放題言わせて頂きます。

逃げ恥最終回感想もどき⑴

       とうとう最終回ですね! この回を見て私が一番気になったのは当初は優位に立っていたみくりが実は「小賢しい女」だった事に大いにコンプレックスを抱いていたこと。平匡さんは自分のコンプレックスを解放してくれたみくりが苦しんでるのを見て、お礼に優しい言葉で助けてあげましたとさ➡︎めでたしめでたしって、それほど平匡大したこと言ってない気がするけど?「面倒臭いのは一人でも二人でも同じ」と慰めたんだろうけど、みくりの言う通りボランティアで彼女が一方的に家事をしたとしたら、疲れているとき家事をサボったら平匡は笑顔で許して自分で家事をするの?最後、東京フレンドパークのパロディで誤魔化してたけど、問題は解決していない気がするのは私だけですか?

    さすがに星野源徳川秀忠役で出てた真田丸パロディはサプライズかつ大爆笑でしたw五円玉ってw

     みくりの小賢しさは私にとっては他人事ではなかった。最終回でちゃんとみくりに感情移入できた気がします。当初は従業員という立場で猫かぶってましたからね。ガッキーみたいに可愛い子が金貰ってるとはいえ御主人様の言うなりの良い奥さんやってるわけですから。「20代女子よ、これみて婚活のお手本にしろよ」的なつまんない話なのかと思ってました。

     が、いい意味で裏切られました。裏ガッキー、つまり私の大好きな「リーガル・ハイ」の黛真知子(ガッキーの役名)にも通じる正論まくし立てるくせに実力伴わない、相手にドン引きされるオンナにみくりちゃんが変身していくんですよね。契約社員時代に役職ないくせに「ああしたらどうですか、こうしたらもっと良くなると思います。」と提案してたんですね、みくりちゃん。私もそういう余計な一言や実力行使が多い方なのでコンプレックスなのわかります。でも平匡がご飯炊いてないことを責めたって、掃除が実はそんなに好きじゃないことだって、皆に好かれない小賢しい女と言われたって、そのままのみくりでいいのに、なんで悩むんだろう。平匡がハグとかチューと引き換えにそれらの自称「欠点」を引き受けたことでハッピーエンドしたけど、まだ少しモヤモヤが残るのでした。

    同時に一つ前の記事に書いたように、私は平匡にはいささか王子様ぽさを感じないんです。代わりに誰なら好きなんだろうと考えたんですが、やはり「リーガル・ハイ」に行き着くんですよね。小賢しい女を叩きのめすには堺雅人演じる性格破綻弁護士(とグーグル検索で出た)古美門研介くらいのスーパーできる男じゃないと破壊力がイマイチ足りません。「私、こうした方がいいと思うんです」「そんな浅はかな考えだから君はいつも敗訴するのだよ黛くん、バーーーーーーカ、バーーーーーーーーカ!」的にね。

    もっとも、みくりもきちんと本来の職である臨床心理士への就職に再チャレンジして仕事を手に入れて、そこで力尽きたら平匡に癒して貰えばいいのかしら。ま、家事については新たな評定と契約が必要になるだろうけれど。平匡はその辺さほど男尊女卑ではないところが長所ですから。

    このドラマで一つ新しい価値観を生み出せたとしたらそれは自尊感情が低い分、今までの常識に囚われない考えを民主的に新しく考えられる所、具体的に言えば男だから、女だからというジェンダーは少しは調整できるし、力関係もどちらが上というわけではない関係を築けることではないかな。

    それでもお弁当のおかずの数とか部屋の掃除の仕方にケチつけるようなら、みくりの言う通り「小賢しくない」と同義か分からないけど学歴も知識も言い返すボキャブラリーもない呑気で天然で可愛くてすっとぼけた(この世界の片隅でのすずちゃんみたいな?)女の子を平匡は嫁にすればいい。

        当初の予想に反しガッキーが可愛いのに学歴こじらせ女だった当ドラマですが、本当にハッピーエンドだったのか、数年後離婚しちゃわないのかなと一抹の不安を予感させなくもない話だと思いました。夜中だし頭も整理されてないので感想はまた変わるかもだけど、とりあえず感想おわり。幸せな気分な人には水を差すようなことを書いてゴメンナサイ。私、みくりの何倍もこじらせてるもので。

         

時給1000円って安いですか、高いですか?

 前のブログの続きです。逃げ恥のみくりの給料とも関連のある話。私は2001年、正社員の職を投げ捨てて無職になりました。民間企業の同期を競わせて駄目な奴からクビを斬る風習とか社長の顔色を窺う企業文化を敏感に感じ取り、文字どおり投げ捨ててやりました。

   そこで見つけたのが公務員のアシスタントのアルバイトです。公務員なら上司と喧嘩してもクビにならないんじゃない?同期以前に年下の正社員のアシスタント扱いだから競わなくて良いし。しかし、今思うと厳しい条件ではありました。時給千円、1日8時間で8千円。週4日勤務。昼食代は天引き。月給換算だと月10万ちょっとでした。この仕事、当時はそんな言葉無かったけど契約社員の走りです。契約社員をしている方は何を当たり前なことと思われるかもしれないけど、お盆正月をはじめ長期の休みがある仕事だったのでその間は完全に無収入でした。

    当時小泉政権で経済底上げ政策の一環としてこの職が生まれたらしい。何枚かそのような書類を書かされた覚えがあります。こんな仕事引き受ける人はそれほど多くなく良家の子女で地元の名門大卒で腰掛けの子が一人いたっけ。あとこの仕事で足りない分パチプロで月10万稼ぐって人もいました!

   仕事内容は伏せますがある重要な資格を伴う仕事だったのでそれなりに専門知識はないと無理な仕事でした。仕事は一言で言うと「ラク!楽しい!大好き(それはドリカムだ)」。ただしアシスタントなのでペアを3人の大人(当時私は25歳)と組みましたが、こき使う人もいれば自分の仕事を他人に任せない人もいて千差万別でした。でも、専門の雑務は完璧だったし、ペアを組んだ人の中には働くお母さんや闘病生活を送っていて年休を頻繁にとってた人もいたのでその穴は完璧に埋めた自信はあります。

   それ以外は暇なこともしばしばで、その時間私は公務員採用試験勉強に充ててよいことになってたらしいのですが、別に興味ないので、雑用を引き受けることにしました。さて、そこで千円の出番です。専門職としての対価が千円というのは今まで資格取得に費やした教育費に見合わない。しかし雑用ごときで千円。私も若かったし、喜んでやりました。お茶汲み、台所周りの掃除、コーヒーメーカーの手入れ、コピー、印刷、お客様の対応。高学歴女子がする仕事かって?私親の方針で勉強以外の教育を受けたこと無いんで何やらせても中途半端ですが、だってたかが千円ですから。

   アシスタントっていう仕事は服装規定も緩かったので、私の楽しみは帰りに自転車でユニクロに寄り、処分品・返品コーナーで千円前後の洋服を漁ることでした。

    また、週4日勤務を憐れんでくれた管理職が市役所主催「子ども英会話教室ボランティア」講座の講師の口を世話してくれたのも楽しかった。ボランティアの講師なのに2時間で謝礼5千円。本来ならこの仕事は地域新聞に載せたり国際交流協会などに募集をかけるのですが、市役所的にも身元調査バッチリな私はどこかの主婦より雇いやすかった。実際私のアシストについてくれた主婦の方はいい人なんだけど何かにつけて「ちょっとお休みさせてもらいます」の連続だったから、そりゃ信用なくすよね。でも、同じくアシストについてくれた市役所国際交流協会勤務のキャリア女性は英語教育が専門では無いのにめっちゃ仕事ができて美人で素敵な人に会えたと感激しました。今も彼女とは市役所で挨拶します。夏に役所を地域開放しましょうという目的で開いたパソコン教室の講師にも呼ばれました。私パソコンの知識なんて最低限度しかないですけど。時給千円なんで、いっか。おじいさんやおばあさんにネットの見かたやWord文書作成を教えるだけの仕事なのでなんとか切り抜けました。

    そんな感じで25歳の私の中で培われた金銭感覚は千円くれれば大抵の仕事は引き受けましょう、なスタンスです。だからスーパーやコンビニやレストランはあんなに複雑な仕事なのに時給800円で引き受けて凄いな、私は無理かもなという偏見をも植え付けました。専門の英語教育の仕事は本当はもうちょいお金を払って欲しいけど大学受験とかじゃなければ別に大した手間じゃ無いんで千円くれればその場で見るよ。でも、結果にケチつけるのやめてよね。前のブログに書いたけど慣れない仕事で準備に5時間かかるんなら「時給千円はな、どうしようかなー。今後もこの仕事で千円貰い続けられるかどうかで決める。」といった具合です。

        ただ、金くれるところに行ってキッチリ仕事して、用が済んだら人間関係は無視して去る。篠原涼子主演の「ハケンの品格」というドラマのテーマでもあるし、逃げ恥のみくりの生きる際の基本姿勢でもあるらしい。私もハケンの品格には他人ごとじゃ無いなという親近感を感じました。さすらいのハルという名前もこの辺の考え方からとったものです。

    みくりは大学院で資格を取った臨床心理士になれなくても大丈夫なのだろうか。お金さえくれれば家事代行も商店街のお手伝いもしちゃうのかな。そこがやはり夢を追わないゆとりさとり世代なのか?

みくりが昨日「やりがいの搾取」を持ち出した時、プロポーズを断ったとき、この小賢しさって…覚えがある…みくりと同い年のときの私がその瞬間、10年ちょい前から呼び戻されました。

     私のその後ですが、アシスタント業務が大いに評価され正社員、つまり公務員に昇格しました。試験勉強一つもしてないのに採用試験に合格しちゃったんです。元々さすらい気質なので、退職後世界をさすらった後、あのアシスタント業務まだ募集してますか〜?って近隣市いくつかの市役所に訊きに行ったところ、もうその仕事自体廃止されたとのこと。千円くれればまた公務員のお仕事したいんですけど。あの仕事、人の役に立ってますよ〜。

産休育休と私が10キロ太った理由

https://radiocloud.jp/archive/so

 

このリンクうまく貼れたかなあ。今日のTBSラジオ「ジェーン・スー」生活は踊るの中の「相談は踊る」コーナーは必聴です。独身20代女子社員が産休明けで時短勤務の同僚のフォローをしているうちに、その同僚のことを憎く思えてくる、そんな自分が嫌いになる、という相談でした。相談も回答もラジオ放送の中で簡潔に述べられているので私が付け加える必要はありません。

  「逃げ恥」のユリちゃんについてこのブログで言及した際にも書きましたが、私は通算3名くらいのお母さん社員のフォローをしてきました。あとは仕事をしながら大学院生をしてた先輩のフォローも少し。「私は良いことをした、偉いぞ私。」な気分は7割、残り3割です。私も相談者さんと同じ心境でした。タイトルに10キロ太ったとありますが、皆さん優しいので何かある都度、私にケーキを買ってプレゼントしてくれたんです。私は酒が飲めないので幾分ヤケ気味に甘い物に走り自分の気持ちを一生懸命ごまかそうとしました。で、10kg増。なぜヤケだったか。この言葉、忘れたいのだけど「あなたもいつか結婚して子供を持ったら同じことになる。後輩に同じように仕事を任せれば良いのよ。」と言われたから。私は当時から自分の中の障害のようなものに気づいていたし、何事も思い立ったら行動するタイプなので偏見も何のその、精神病院に通院していました。(症状としては今なら心療内科でも軽いほうなんですけどね) だから結婚・子供を持つなどなどもってのほかだと思い込んでいました。(少なくとも私はそう思ったんです) とにかく病気でも人に迷惑をかけずに独身を貫く意思を固めていました。その流れで先輩たちの言葉。ラジオでもパーソナリティのスーさんが「産休にかぎらずいつ病気になるか分からないのだし持ちつ持たれつだって。」と言っていました。それも一理あるんですが、病気の時も主治医との相談もあり、休職ではなく退職を選びました。だって、鬱病なら治りますが私の奴=障害っぽいヤツは一生治らないから。だから、私の場合「親切なことをした分私だけ一方的に損した!最悪!」な気持ちは一生付きまとうでしょう。でも、お母さん社員たちのために働けたことはユリちゃんのセリフじゃないけど「私だって社会の役に立ってるもん🎶」と宣言するための証拠になったと思うんです。

     今の仕事でも働くお母さんの代わりを意識して、勤務先の塾に来る生徒が年少な程、話をしっかり聴くようにしています。宿題を見るのも勿論やります。迎えに来た親御さんに「太鼓の練習、大変そうですね。マラソン大会、よく頑張りましたね。」と今日聞いたことを報告します。余計なお世話かなとも少し思いますが、あくまで最低賃金貰ってますんで。気分は契約結婚ならぬ、契約おばさんです。

         2001年頃の話ですが、私は公務員の補助アルバイトという仕事をしていました。ある資格の保有者でないとこの仕事には就けないのですが、ここでも働くお母さん、闘病を経て入院してしまった社員、その代わりに来た社員等々をサポートする仕事でした。それについては次に書くつもりですが今様々な問題を潤滑油的に解決できるのはこんな「たいした役職名も無い根無し草的社員」なのでは、そういう職が一人部署にいると随分うまくまわるのでは、と思っています。まあ、そういうのを民間企業では契約社員って呼ぶんでしょうけど。

   

    

スポンサーCMの方々にもひとこと。

       自分が「自閉症スペクトラム」という障害に片足を突っ込みかけた過去を持つことから、何かと発達障害がらみのCMを入れて頂いてるようですし、それで構わないのですが、それでも一言言わせてください。

       今日、友人が自分のお子さんが軽度の発達障害だと私に打ち明けてくれました。そのときの言葉が素晴らしかったんです。発達障害が有ろうと無かろうとハルちゃん(私)はハルちゃんだし、〇〇(お子さんの名前)は〇〇。お互いゆっくりマイペースで頑張ろう。

      所詮、発達障害なんてアメリカの精神科医がマニュアルに載っけたから、NHKとかが取り上げて先進的な精神科医もそういう診断をするようになった、ってことなんでしょう?私の前の主治医は超ベテランの優秀な先生ですが発達障害とは一言も言いませんでした。精神科医の皆さん、反論お待ちしています。

   10年教育に携わってきた、これからも携わるだろう一人として言わせてもらうと、親には現実を客観的に見て欲しいです。「うちの子、成績が一桁台ばかり。発達障害(学習障害)かどうか検査してもらおう。結果によっては特別な教育もしてもらって、今から高校などの進路もうちの子に合った(でもヤンキーの少ない)良い学校を探してみよう。」といった具合に。だから我が子の発達障害を受け入れ、上手くサポートしている友人は立派だと思います。

       親によっては「うちの子が障害なんてあり得ない!」と頑なになった結果、子供本人の気持ちや意思が見過ごされて高校受験になって現実に直面する、子供は友達と離れ離れの学校に進学せざるをえず、うまく適応できなければそこで辛い思いをする、という現場を見てきたので、これ以上被害者は増やしたくないのです。大人も子供も自覚と覚悟があればもう少しうまくいくのに。

      大切なことは以下の通り。「自分が何が得意で何が苦手か、進路はどうしようか、トラブルがおきたらどうする、不登校になりそうだったらどうする、クラスメートと上手くいかなかったらどうする、What now ? What is next ? 」これをその都度親子で一緒に考えて専門家の手も借りながら世の荒波を乗り越える。逆に「障害だからこれはできません、あれもできません」は多少考慮されるべきでしょう。でも、「発達障害なので周りとは別なように特別扱いしましょう、将来も楽しいことができるように取り計いますね。」という扱い方は間違っていると思うんです。発達障害だから将来社会でどんな配慮がされますか?発達障害の人に障害年金は支給されるんですか?「私は発達障害なので助けてください。」って市役所の障害課で申告すれば生活保護が受けられるんですか?答えはNOですよね?

子供のときだけ甘やかして大人になったら他の障害と違って、年金も出さず社会に放り出す。ハローワークに障害者枠があるのは知ってますが「好きなこと、楽しいことを活かす」仕事ばかりではないでしょう。今、チヤホヤして後で突き放されたら「発達障害詐欺」じゃないですか。

 

      私には運動ができないという致命的な欠点がありました。中学になったら運動部に入れない。文化部は二つだけ。そう考えた親は私をピアノ教室に入れて楽譜を徹底的に学ばせました。吹奏楽部に入れるためです。勉強は多少できることを見抜いた父は問題集を何冊も何冊も解かせ、答えを丸暗記するまで勉強させました。成績だけは飛躍的に伸びました。

       それでも人間関係はトラブルが多かったのですが、良い成績のおかげで教師を味方にできたり、近所の塾が居場所になったりしてなんとかしたんです、努力で。もう一度言います。全部努力で。

       だから何が言いたいのかというと、発達障害について知ることは大切ですが、それに安住して努力を怠るのは違う、ということです。勉強が苦手でスポーツが得意なら、スポーツ推薦入学目指して本気でスポーツすればいいじゃないですか。好きなことがあるなら全国レベルまで頑張ってタイトル獲ってみなさいよ。さかな君みたいに。メンタルに問題がある方々に漫画が好きな人は多いですが東村アキコさんの名作漫画「かくかくしかじか」レベルまで頑張ってます?確かに東村さんは漫画以前に頭が良くてストーリー作りが上手いから単純比較出来ないですが。

      適当にCMについてひとこと述べるつもりがひとことどころじゃ無くなってしまったので止めますが、ほとんどの人が努力しても当たって砕けるでしょうよ。それでも砕けてみろ!それが残酷だっていうのなら厚生労働省の皆さん、発達障害の人全員に障害年金を支給して安心できる将来を約束して下さい!それが私のひとことです。

   

      

 

12/13の逃げ恥に一言!改めて「搾取」ってなんだろう。

 あー面白かった!今日の逃げ恥。特に平匡さんのプロポーズ。平匡さんだって、リストラされたからみくりを専業主婦として無料で労働を搾取する気はないんだろうけど、結果的にそういう意図のプロポーズになっちゃったよね。それに対し「愛情の搾取に断固反対します!」と言い切ったみくりに世間が反対しようとも私は拍手を送りたい。

     改めて思うのは、みくりはやっぱり高学歴の「小賢しく」モノを考えられる女子だな、ということ。このブログの最初の頃、フェミニストの先生方やコラムニストたちがなぜこんな高学歴女子が専業主婦に甘んじるドラマを見て文句言わないんだろうと思って異論反論オブジェクションをしてみたけど、既に原作漫画にここまでのくだりが書いてあった訳だったのね。

       みくりが商店街のファーマーズマーケットの提案をして手助けするくだりも「やりがいの搾取です!」と市会議員モードで力説して横浜市最低賃金はもぎ取ったというエピソードが出てくるけど、確かにそういう発想はなあなあの日本人社会では出てこないもんな。この作品全体に「愛情とカネを天秤にかける」「愛と金はきっちり分ける」というテーマが一筋の道のようにきっちり敷かれているような気がするんだけど、私も今日は自分の仕事について考えさせられた。

       元々専業、兼業に関わらず主婦の報われない感じが大嫌いな私ですが、仕事に関しては完璧主義なところがあって、一人前に仕事できるまでは奴隷のような働き方でも無給でも仕方ないよなと思ってたんです。まさにブラック企業のいいカモですね。私、公務員でしたけど職場によっては土日がなくて年に330日くらい勤務してましたもん。(土日の賃金は時給600円くらい出た気はするけど、平日の業務時間外は公務員だから残業手当なんて出ません。) だからボランティアも修行のうち、と割り切ってましたが、みくりの「最低賃金」な考え方は天地がひっくり返るような発想でした。私も就職氷河期のロスジェネ世代ですが、さらに不景気なゆとり世代はここまでシビアになれるのかなあ。

      今も私、勉強を教える仕事についていますが時給1100円をもらうために5時間うちで予習することもザラです。生涯その予習が役に立ち次の時給に見合うならいいけど、最近は無理な仕事は受けないことにしました。本職である英語の教員一つモノにするまでに10年かかってますから、他のことを器用にこなせるわけない。数学や理科など全教科記憶に残っている大学生アルバイトにでも任せます。

     それと、今日の逃げ恥で心に引っかかったのは藤井隆さんの役の人の「家族は何かあったときのためにお互い補いあっているんだよね。」という趣旨の台詞。かといってリストラの話が出たときは皆平匡さんに押し付けて自分の保身ばかり考えているし、平匡さん本人が一番「仕方ない」と大人しく従うという彼らしいリアクション。少しは怒るとか叫ぶとか沼田を殴るとかしろよ!本当に典型的日本人だなこの人。で、少し心を許せるようになったみくりに頼ってしまうという愚行に出るから痛い目に遭うんだよ。みくりは合理的な欧米人体質だもの。優しい心で「平匡さん、私に任せて。家計も切り詰めてうまく切り盛りするからね。ゆっくり次の仕事を探してくれればいいからね。何なら私がパートに出るわ。」とかいうのかなと思わせておいて「愛情の搾取に反対!」って!!爆笑しました。最初のラブラブモードはここで裏切るための布石だったのかあ。家族がお互い補い合う話と聞くと例えば小島慶子さんが稼ぎ頭になってオーストラリアの家族を養う話とか、私の40代後半同僚男性で職場で社内いじめと顧客トラブルと鬱病のトリプルパンチで休職した人の奥さんがバリバリ働いて夫を養ってた話を思い出すんだけど、正直、言わせて貰いますね。これも愛情の搾取に思えてしまうんです。私には。うちの母が高学歴で頭が良くて自立している割に共働きは自分が一方的に損だから自分が遊ぶ分しか稼がないと決めた専業主婦だったせいかも。または私が「自閉症」の名が付く障害の末席に居座っているせいかもしれませんが、私が頑張るのは私のためで、人のために頑張るとすればそれは私が「マザーテレサになりたい」願望のせいか、私が「そうしたいから」のどちらかです。「そうしたい」の中には単に楽しそうだからも、「ペットなら可愛いから許す」だからも含まれる。普通の健康体の人も、来週のみくりさんも「そうしたい」=愛しているから無償で平匡さんと結婚してハッピーエンドなのかもしれないですけど。漫画もまだその辺は完結していないんですよね。だから来週はそれなりに楽しみですが今週のあのプロポーズとみくりの拒絶で私は十分満足です。楽しめました。バカップル誕生でめでたしめでたしの話にならなくてよかった…んですよ……ね?

        

のだめは発達障害だったのかー、やっぱりね。

http://korasophie.hatenablog.com/entry/asd

 

金スマ」のこの放送は見逃したけど、このブログで内容が分かりました。どうもありがとうございます。のだめはテレビドラマ放映時から部屋が汚いことと、楽譜が読めないことで何らかの障害だろう、とは言われてたことを記憶しています。でも自閉症スペクトラムというワードは当時見なかったような。私が「のだめカンタービレ」(ドラマ)で好きなシーンは以下の通り。

⑴学園祭で千秋がシュトレーゼマンとラフマニノフのピアノコンツェルトを演奏する。マングース姿ののだめは少し遅刻するがその演奏を食い入るように聴く。その直後「ピアノ、ピアノ、ピアノ弾かなきゃーーうっきゃあーーー」と叫びながら部屋に逃げ帰る。その後確か1週間くらいのだめは部屋に引きこもって、コンサートで記憶した音だけを頼りにラフマニノフのピアノ部分を何度も何度も弾きまくる。隣の部屋で風邪を引いていた千秋のもとに風呂に入っていないのだめが乱入。千秋は風呂と食事の世話をするが「先輩、私とラフマニノフ弾いてください…」というばかり。(千秋にとってのだめがご飯食べないのは異常事態) 千秋は学校の二台ピアノ室にのだめを連れて行き、のだめに「お前ピアノパートやれ、俺はオケのほうをやるから。」と言って自由に弾かせてみる。のだめの演奏は滅茶苦茶で始まったが千秋のサポート演奏で正気に戻ったのだめはピアノコンツェルトを完璧に弾きこなす。演奏後、白眼むいてピアノの鍵盤の上にぶっ倒れる。

(2) パリ留学編で、フランス語の全くできないのだめは、同じアパルトマンでオタク趣味の男子フランクと仲良くなる。といっても言葉が通じないので進展はなし。しかし、のだめはフランクの部屋に大好きな「プリごろ太」シリーズのアニメDVDフランス語版を発見して彼と一緒に仲良く鑑賞し始める。そのまま夜中までフランクの部屋に居座るのだめ。フランク「のだめ、もうぼく限界……」二人は男女の仲に!?と見せかけてるが、のだめは「プリごろ太」全シリーズのフランス語をノンストップ・驚異的な集中力で覚えていたのだ。既に日本で暗記するほど見ているアニメなので日本語➡︎フランス語への変換は完璧。翌朝、千秋を見つけて「夕飯は牛肉の煮込み(間違ってるかも)がいいデス」と流暢なフランス語で話しかけるのだめ。「お前結構やるな」とサディスト千秋をも感嘆させる、というシーン。

    

他にも幾つかありますが、のだめが何かに没頭しているとき千秋やハリセン先生が気持ちは優しく、でも容赦無くしごくシーンが好きです。二つとも自閉症スペクトラムっぽいエピソードですよね。「障害がある」からそれなりに表面的に優しく扱えばいいんでしょ、ではなく少なくとも自分のやりたい事を見つけたならば、また相手と信頼関係を築いていれば、お互い本音でどんどんぶつかればいいと思うんです。その方が親切なんじゃないだろうか。

   恋愛ドラマは数多くあれども女の子ののだめを平気で殴る(演出だけね)、楽譜ちゃんと読め!練習しろ!と怒鳴りつける千秋と、憧れが動機付けになって千秋に褒めて欲しい、一緒にヨーロッパに行きたい一心でピアノに打ち込むラブストーリーは、月9枠でも異質だけど素敵な話だと当時思ったものです。男性でも楽器経験者は楽しめたみたいでよく「昨日ののだめ面白かったですねー。」と話したのもいい思い出です。「ピアノと、自分と正面から向き合いなさい。」というシュトレーゼマンやフランス人のオクレール先生の言葉は「ピアノと」の部分を自分のことに置き換えると今でも名言です。

     

なんで、私が発達障害にこだわるかというと、一つは教育心理学、教育カウンセリングの勉強をした時期があったから、もう一つは自分が発達障害なのではないかと疑い精神科や発達障害センターを受診したからです。結果から言うとそうではなかったのですが、はっきりそうとは言えないグレーゾーンがあるそうです。スペクトラムという言葉も領域、範囲という意味ですから、私も濃淡でいうと「淡」のどこかにいるのかもしれません。先に挙げた好きなシーンは私が(このへん省略しますが不登校を経て) 大学受験をした時に似ています。特段優等生でもない、頭が良いわけでもない私ですが、信頼できる師匠と明確な目標、好きな文系三科目が揃った時点で先に述べた「のだめ状態」になり、ヨーロッパ留学はさすがにないですけど志望校全合格、夢だった東京通学が叶いました。

   金スマに出てきた栗原類君は英語バイリンガルなところは帰国子女だからだしイケメンだから許されるんだよ、とかピアニストの子も才能がたまたまあったからでしょ、で済まされそうな気はしています。でも、もし自分が駄目な奴で人とは違うし何か嫌だなと思ってたとして、でも何か一つは得意、なら、また勉強はそこそこできるのなら、努力しまくればどこかの到達点には辿り着くと思うんです。本当に努力しまくった場合に限りますけど。勉強に関して詳しくは私の大好きな小説「受験のシンデレラ」または同著者和田秀樹氏が書いた受験関連本を読んでください。さて、のだめ原作本も読みたいところですが、押し入れに埋れています。まだ朽ち果てていないか心配です。

 

教育的英語番組久々にキターーーー

http://www4.nhk.or.jp/100otona/ 

       私の本職は英語を教えることなんだけど、英語を勉強するのに良い教材として有名なドラマが幾つかある。最も頻繁に挙がるのは「friends」、実際私もこのドラマを連続10時間見続けた時には飛躍的に英語力が上がった。friends見ている最中、家に母の知り合いのオーストラリア人から電話がかかってきて、流暢に英語を話す自分にビックリしたことがある。あと、恋愛ものはERのような医療もの、刑事ものや弁護士ものと違い、専門用語が出てこないので学習には適切と言われている。ファン層の厚い「sex and the city」「gosshipgirl」なんかもこのうちに入るだろう。

     ただ、これらのドラマを見たことがある人はご存知だろうが、まず下ネタと多少のお色気シーンに直面することなる。まあ、だからこそ勉強のモチベーションが上がるんだけど。それに、恋愛ドラマが好きじゃない人には苦行以外の何物でもない。NHKでもさすがにこれらは放映していないしね。

     だから、人にオススメできて英語学習で頼りになるのはNHK教育の「コドモ枠」と私が勝手に読んでいるアメリカンドラマの数々だ。私が小・中学生のころやっていたのは「フルハウス」で、かなり長寿番組だったし、出演者のうち最初は赤ちゃんだったオルセン姉妹が成長するにつれて彼女たちを主人公にした青春ドラマが次々とコドモ枠で放映されてたっけ。フルハウスは名作だし再放送されたら今の子たちにもオススメできるのに。私と弟が大好きだったのは「アルフ」というコメディで茶色い豚のような猪のような宇宙人が平和な家庭に住んでるという話だった。アルフは超毒舌で、よくある「ほっこり良い話」じゃない所が大好きだったな。

     さて、最近のコドモ枠も一応チェックはしていた。何とか勉強に活かせそうなのは「iCarly」というウェブ番組を作ってる女の子の番組だったが、放送終了してしまった。後番組で今も続いてる「サムアンドキャット」というのを見て「キャットを演ってるアリアナ・グランデって子は英語でも随分トロい喋り方するなあー」と思っていたら、後で歌手でアメリカの超人気アイドル(?) だって知りすごく驚いた。そんな中、久しぶりにコドモ枠に新しい番組が採用されるらしい、と知り昨日見てみたら大当たり!「高校生になるまえにしたい100のこと」っていうタイトルの番組だったと思うけど、教育的要素を全て兼ね備えているのだ。

  (1) アメリカの学校生活が分かる。でもイジメとかに言及しすぎない。(グリーは大好きだけどイジメや妊娠やゲイの問題など盛り沢山すぎる)

   (2) 主人公が女子なのはよくあることだが、女子目線になりすぎず、男子が見ても飽きない。

    (3) 英語が速すぎない、でもドラマ特有の造語とか専門用語は少なめ。

    (4)恋愛要素が少ないので安心して家族の前で見られる、また英語副音声で見れば勉強しているように見える。

 (5) 話がかなり単純でドタバタコメディなので別に英語が分からなくてもそれなりに推測できるし楽しめる。

    以上、小・中学生にもオススメできるポイントでした。お父さん、お母さん、おじいさん、おばあさんも「英語教育なんとかしなきゃ、塾行かせなきゃ」とか言ってる暇があったら水曜日にテレビ付けて一緒に見てあげて下さい。大人には少し物足りないんだけどね。あくまで英語を勉強する手段として割り切るように。ちなみコドモ枠は水曜日の19:25〜と土曜日の18:25〜ですよ。この番組は水曜日です。うちのブルーレイは録画しても副音声が出なくて日本語でしか見られませんでした。なんとかしてほしい!他のうちはどうだか分かりませんが、メインのテレビの音声切換ボタンと字幕ボタンを駆使すれば古い器械でも英語で同番組を見られます。副音声➡︎英語 か、副音声➡︎英語+字幕➡︎日本語が英語学習には効果的だと思います。録画できる人は吹替一回、英語のみ一回ずつという方法もあります。私はビデオデッキ時代、字幕機能などなかったのでこの方法で英検準一級取りました。

   英検を受けようと思っている中学生諸君、留学に興味がある人、英語の授業はキライだけどアメリカには興味がある人、久々にいい感じの番組が始まったよ〜!NHK、でかしたグッジョブ!